アル・ハズム対アル・ナスル

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ホームコラム・寄稿コラム2020年度 震災に強い都市をどう構築するか―保険/確率に基づいた都市計画に転換せよ― ツイート 印刷 小黒 一正 コンサルティングフェロー 地震大国日本が抱える課題とリスク処理の体系 東日本大震災から概ね10年の2021年2月13日23時7分頃、福島県沖を震源とするM7.3の地震が発生した。これは東日本大震災の余震との話だが、日本は地震大国であり、世界で起きている地震活動の約1割が日本列島付近で起きていることから、引き続き、震災が起こる可能性は高い。 実際、近年は確率論の考え方を取り入れた長期的な評価が行われるようになり、今後30年以内に発生する確率が高いとされる地震として、M8級で、東海(発生確率86%)、東南海(同60%)、南海(同50%)、宮城県沖(同99%)、M7級で、首都直下(同70%)、三陸沖北部(同90%)、三陸沖南部(同70-80%)等が指摘されている。 このうち特に深刻なのが首都直下で、中央防災会議は首都直下地震による経済的被害は約112兆円にも達すると予測しており、その被害を最小化するために必要な対策は「震災に強い都市」の構築であることは明らかであろう。 政府・与党はこれまでも震災に強い都市づくりを目指して様々な対策を講じてきたが、それら対策の多くは中途半端なものに留まっており、その結果、常に「想定外」という言い訳によって、むしろ震災のたびに被害が拡大してきた。 図表:リスク処理の体系 仮に首都直下地震のような大規模震災が発生したとき、人命や資産を守ることが至上命題としての目的であるならば、「リスク処理」に関するあらゆる手段を総動員して、この目的を達成する政治的意思が重要となる。だが、現在のところ、リスク処理の全手段を利用している気配はない。 リスク・マネジメントに関する標準的な教科書によると、図表のとおり、リスク処理は、「リスク制御」と「リスク金融」の2つに分類できる。前者の「リスク制御」とは、地震といった自然災害リスクが現実化しても損害を最小限にするために事前に備える対策をいうが、これは「リスク回避」と「リスク軽減」といったリスク処理類型に分けられる。 また、後者の「リスク金融」とは、自然災害リスクが現実化してしまったときに備える資金対策をいい、「リスク移転」と「リスク保有」といったリスク処理類型に分けられる。リスク移転は保険の加入などによって保険会社といった第三者に資金的なリスクを移転させる手法をいい、リスク保有は自らの財政力をもって財務上自己負担する資金対策をいう。 このうち、図表の「証券化」とは、地震のようなリスクを保険・再保険市場よりも大きな株式・債券市場に移転するために編み出された手法をいう。地震を含む自然災害では「災害債(catastrophe bond)」が有名であり、災害の発生によって一定の条件が満たされると元本の償還が免除される変動利付社債の発行で対応することが多い。また、図表の「キャプティブ(captive)」とは、企業が子会社として海外に設立した自家保険会社(ほとんどが再保険会社)をいう。これは状況によっては、保険会社が提示する保険を契約するよりも自ら保険を構築する方がコスト面で効率的なケースがあるからである。 なお、「回避」・「軽減」・「移転」・「保有」という4つのリスク処理類型を念頭に置き、企業の地震に関するリスク処理を簡単に例示してみると、まず「リスク制御」としては、企業には、リスク回避の観点から地震リスクが高い地域ではそもそも事業を行わないという対策や、リスク軽減の観点から支店・工場の立地分散および耐震改修・補強を行うという対策がある。また「リスク金融」としては、リスク移転の観点から地震保険に加入または災害債を発行する対策や、リスク保有の観点から引当金やキャプティブを設定する対策もある。 1800兆円もの家計金融資産に代表されるように、経済が成熟して失うものが多くなるにつれ、身の回りのリスクをできる限り最小化する「リスク制御」や、万一のリスクに直面したときの経済損失をカバーする「リスク金融」が重要となってくるが、現状ではリスク金融の機能が十分に発揮できない環境にある。 機能不全のリスク金融 というのは、日本は震災等の自然災害リスクが世界でも突出して高いため、リスク制御が十分に機能しない場合、リスク金融が機能不全に陥ってしまうからである。 たとえば、地震に関するリスク金融としては再保険があるが、これは建築基準を厳格化しない限り、保険料がとても高い値段になってしまい、出再(=元受保険に係る責任の一部または全部を他の保険者に移転すること)が困難になってしまう。つまり、建物の地震に対する耐震性と保険料の間には逆相関(トレードオフ)の関係があり、耐震性が高ければ保険料は安く、耐震性が低ければ保険料は高くなる。問題はどの程度の耐震性や保険料を選択するかである。 ところが、この逆相関関係は、ほとんど意識されている様には思えない。1つには、建設プロセスに損害保険会社がほとんど介在していないことがある。 通常、不動産開発を行うとき、どの場所で不動産を建設するかを含め、まずは計画を立案する。次に、土地を取得し建設する。そして、不動産の管理を行う。だが、不動産の開発・管理はここで終わらない。というのは、本当に開発した不動産の価値を守るつもりがあるなら、その先にはリスク金融がある。だが、もし不動産を建設したエリアの地震リスクが高い場合、耐震性強化といったリスク制御対策が不十分であると、リスク金融として地震保険に加入しようとしても、非常に高い保険料になってしまう。本来、リスク処理の全体像が見渡せる者が不動産の開発を行っている場合、リスク制御対策を不十分にして、リスク金融が機能不全に陥ってしまうような対応はしないに違いない。 しかし、現状はやや異なる。むしろ、リスク金融というリスク処理手段が存在することを忘れているかのように、不動産開発を行っている可能性すらある。 図表のとおり、そもそも、リスク制御には「回避」と「軽減」といった対策がある。もし不動産開発を行う予定場所が地震リスクの高い地域ならば、そのような場所は回避して、別の場所に開発する手もある。また、どうしてもその地域に開発する必要があるならば、震災にあったときの被害を軽減するため、耐震性強化といった対策を行うことも考えられよう。だが、震災のたびに明らかになるのは「リスク制御」の甘さである。この甘さは、10年前の東日本大震災でも露呈し、戦後最大の被害をもたらした。これを「想定外」と位置づけるか、「リスク制御の甘さ」と位置づけるかは、東日本大震災の教訓をどう位置付けるかという視点とも深く関係するはずである。 なお、個別不動産の自然災害リスクを考える上で避けて通れないのが、既存不適格の不動産である。既存不適格とは、建築時には適法でも、その後の法改正等により現行法に対して不適格な部分が生じた建築物のことを指し、法の不遡及の原則と、法改正の度に既建の建築物を全て違反とすることで生じる社会的混乱を防ぐために許容され、違法とはなっていない。 この関係で、平泉・小黒ほか(2006)によるリスク制御のシミュレーション分析によると、地震保険のプールから既存不適格不動産を1981年の新耐震基準の建物に補強すれば保険金払い出し額の大幅な削減が達成でき、免責3%の助けを借りれば、現状全損でも半額の保険金を満額まで引き上げることができる、という推計結果を得ている(注1)。 以上では、主として個別不動産の自然災害リスクについて述べてきたが、個別不動産の上流には地区計画、都市計画、国土(形成)計画があり、また、個別不動産の自然災害リスク対策を都市、国全体と空間的に拡張する点からも、上記で主張してきたように、理想としてはなるべく上流まで遡った上で全工程を貫流するリスク処理(リスク制御とリスク金融)を検討すべきである。 「保険/確率に基づいた都市計画」の重要性 では、具体的にどうすればよいだろうか。その答えは、従来の流れ(計画→土地→建設→管理→保険)を「逆転」させることだと考える。つまり、「保険/確率に基づいた都市計画」とも呼ぶべきものであり、「保険→管理→建設→土地→計画」という流れを強めるのである。 その際、最も重要になるのは「情報」、つまり自然災害リスクに関する情報であろう。どの地域の自然災害リスクが高く、どの地域のリスクが低いのか。こういった情報について、地震や津波・洪水といった自然災害ごとに、国民の誰もが容易に把握できる環境整備が求められる(注2)。もし情報が適切に伝わるならば、自然災害リスクの高い地域の地価や不動産価格は本来なら下落し、リスクの低い地域の地価は上昇するはずである。 また、リスク金融が有効に機能するためには、そもそも、自然災害リスクの極めて高い地域では、不動産開発を行うことができないように規制してしまう方法もある。これは通常、「ゾーニング(Zoning)」と呼ばれるもので、リスク制御での「回避」に相当する。また、特定地域にヒト・モノ・カネを集中させる仕組みは効率的であるが、過度な集中は震災などの自然災害に弱い。このため、リスク制御における「回避」の観点から、地方分権を進め、首都直下地震のリスクが高い首都圏一極集中を是正し、都市機能の分散化を図る方法も考えられる。 いずれにせよ、以上のような環境整備が進むならば、リスク金融が機能不全に陥ることはなく、むしろ、リスク金融による統制が可能になるはずである。その際は、リスク金融における「再保険」なども活用しつつ、保険/確率に基づく都市計画を推進し、本当に震災に強い都市を構築することが望まれる。 脚注 ^ 平泉・小黒・森・中軽米(2006.5)「地震保険改善試案-高まる地震リスクと財政との調和を目指して-」財務省財務総合政策研究所 Discussion Paper Series No.06A-14 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11350294 ^ たとえば、東京都では、東京都震災対策条例に基づき、昭和50年に区部の地域危険度を公表しており、直近の測定調査では、都内の市街化区域の5,177町丁目における地震の建物倒壊危険度などを公開している。 https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/chousa_6/home.htm ツイート 2021年3月2日掲載 印刷 この著者の記事 「独立財政機関」創設の提言と事後検証の重要性 2023年12月22日[新春特別コラム:2024年の日本経済を読む~日本復活の処方箋] 公衆衛生の論点 規制のみ、被害抑制に限界 2023年9月12日[新聞・雑誌等への寄稿] 厚生年金への適用拡大の究極の姿 -国民年金と厚生年金との財政統合の効果を考える- 2022年12月22日[新春特別コラム:2023年の日本経済を読む~「新時代」はどうなる] 「2040年問題」「2054年問題」をどう乗り切るか 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